世界報道写真コンテスト大賞作品と、その疑惑について
世界報道写真コンテスト大賞作品
2月15日に世界報道写真財団が選んだ大賞作品の話題です。
下記のリンク先には、ミサイル攻撃を受けて亡くなった幼い兄妹の姿が写っています。
悲惨な光景を見るのが辛い方、そういったものが苦手な方は閲覧に際して注意をして下さい。
世界報道写真コンテスト 「ガザの葬列」が大賞に | Picture Power | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
大賞は、昨年11月イスラエル軍のミサイル攻撃により亡くなった子供たちとその父親の埋葬式に向かう人々の姿を捉えたポール・ハンセン氏が受賞した。審査員の一人は「大人たちの怒りや悲しみと、殺された子供たちの純真さの対比が、この写真の力強さを生んでいる。私にとって忘れ得ぬ1枚となった」と語った。
写真はまるで映画の1シーンのような迫力で、戦争の悲惨さを訴えかけてきます。
そのメッセージ性の強さは大賞作品に相応しく、色々と考えさせられる一枚です。
一枚の写真の力というものを改めて強く感じます。
ですが、この一枚を巡ってひとつの疑惑が論争を沸き起こしているようです。
Photoshopでの加工疑惑
解析を行ったThe Hacker Factor Blogによると、青および黄色のカラーチャンネルの不飽和化や左の壁について輝度を編集するといった行為が行われているという。これは、葬列に参加している行進者の赤い顔を目立たせることで、怒りを強調する意図があるようだ。同ブログでは、どのように加工したかを検証する比較画像を掲載している(The Hacker Factor Blog)。
世界報道写真コンテストでは、イメージの内容を変更してはならないという規定があるものの、業界で受け入れられている規格に従う加筆は許可されているということです。
世界報道写真財団はこの受賞は有効だと判定したとのこと。
記事を読んだカメラユーザーさんの中では、
- できることが増えると「どこまでやっていいか」が議論になるのは世の常
- 新作映画のポスターか何かにしか見えない
- 見た瞬間に作りものっぽい違和感を覚えた
- 覆い焼きがNGとも思えないので、過剰反応な気がする
- やったことはフィルム時代の現像処理の操作と同じこと
などなど、賛否両論様々。
ただ、個人的に感じたのは、この写真を見て議論すべきことは、本当にソレなの?って事なんですけどね。
とは言え、みなさんの現像・写真加工に関するボーダーラインや主義なんかには、こっそり興味を持っていたりします。
スポンサードリンク